こんにちは
アーバンライフ不動産の森岡です。
今日も朝から雨が降っていますが、いつになったら梅雨明けするのでしょうか?昨日の近畿・東海地方の梅雨明けで梅雨明けしていないのは四国地方だけになってしまいました。こんなことって今までに記憶にないですよね。
さて、本日は、現在、弊社に専任で中古住宅の売却をお任せいただいているお客様から嬉しい連絡をいただきましたので書いてみたいと思います。
その連絡というのが、タイトルに書きました「売買契約書が見つかりました!!」という連絡でした。実は、この中古住宅を相続で取得された売主様と最初にお会いした時にお聞きすると被相続人さんがこの中古住宅を購入した際の売買契約書が家の中を探しても見つからないんですとのことでした。それが、天袋の中から見つかりましたとの連絡でした。これは何よりの朗報です。
これが、なぜ朗報なのかということですが、この中古住宅の購入金額がわかる売買契約書などの書類がないと買い手が見つかり無事売却が完了した後に支払う税金が大きく変わってしまう可能性があるためです。
不動産を売却した場合の税金というのは、売却したことで利益が出れば譲渡所得税と住民税が必要になります。売却しても利益が出なければ税金は発生しませんし確定申告自体も不要です。但し、3,000万円の特別控除などの特例等を使った場合は確定申告が必要になります。
売却不動産の所有期間が5年超か以下かにより長期と短期に分かれますが、相続で取得された場合は、被相続人の所有期間を引き継げますのでほとんどが5年超の長期所有になります。長期譲渡の場合の税率は、所得税15%、住民税5%の計20%が納める税金の額になります。
たとえば、1,500万円でこの中古住宅が売却できた場合、この中古住宅を購入した時の売買契約書があればそこに記載された購入金額が取得金額になります。仮に2,000万円で購入された中古住宅であったとすると利益は出ていませんので税金は発生しません。
これが、購入した時の売買契約書がなくて購入金額がわからないという場合には、「5%ルール」というものが適用されてしまいます。この5%ルールというのは、売却物件の購入金額がわからない場合には、売却金額の5%を購入金額とみなしますというものです。
仮に1,500万円で売却できたとすると1,500万円の5%の750,000円が購入金額とみなされ15,000,000円ー750,000円=14,250,000円が利益とされます。ただし、ここから仲介手数料や収入印紙代など経費として認められる費用を控除することができますのでそれらを約60万円と仮定すると譲渡益は約13,650,000円になり、納める税金の額は13,650,000円×20%で2,730,000円となります。
このように売却物件を購入した時の売買契約書があるかないかで納める税金の額に雲泥の差が出てしまいます。
売主様にお聞きすると見つかった売買契約書に記載されている購入金額は今回売却しようとしている金額をかなり上回っているようですので利益が出ることはなく税金は不要となりそうです。これは何よりです。
なお、この5%ルールは絶対適用ではありませんので売買契約書が見つからなければ他に購入金額がわかる書類や推測できる書類、また税務署に認めてもらえる合理的な取得価格(意見書)があればそれらを取得費にすることは可能ですので簡単にあきらめない方がよいと思います。
それでは、今日はこれで失礼します。